
顧客が離反する理由を細かく捉える
世の中のほとんどのビジネスやプロダクトは、マーケットの全顧客をもれなく成長ルートに導くことはできません。カスタマーダイナミクス内での課題を明確にするために、失敗ルート(Failure route)として把握します(図4-12)。

失敗ルートの理由としては、プロダクトの独自性と便益の提案内容が、①提供すべき顧客層に届いていない(認知されていない)、②顧客層に届いているが理解されていない、③顧客ニーズに合っていない/もしくは合わなくなった、という3つがあります。その場合、「顧客心理」が変化しないので購入意向も形成されず、購入行動に移りません。
また、一時は購入していたが、競合や代替品の存在で顧客ニーズが満たせなくなってしまった、もしくは顧客を取り巻く環境変化で顧客ニーズ自体が変化した場合、顧客は離反します。
次回購入意向を失い、購入が減る失敗ルート
具体的には、次の5つの失敗ルートがあります。
F1:「セグ9 未認知顧客」の認知は獲得したが、そもそも顧客に便益と独自性が理解されなかった、またはニーズやインサイトに合わず購入意向のない「セグ8 消極 認知未購入顧客」になるルート
F2:購入意向があったものの、様々な情報に触れたり体験したりする中で消失してしまった「セグ7 積極 認知未購入顧客」から購入意向を喪失して「セグ8 消極 認知未購入顧客」になるルート
F3:同様に、「セグ5 積極 離反顧客」から購入意向を喪失して「セグ6 消極 離反顧客」になるルート
F4:一般顧客からの離反で、一度は顧客化したが競合や代替品に移った、顧客側の都合でニーズ自体が消失したといった理由により「セグ3 積極 一般顧客」から購入意向を喪失した「セグ4 消極 一般顧客」経由で「セグ6 消極 離反顧客」に移行するルート
F5:F2と同様に購入意向を喪失する動態で、「セグ1 積極 ロイヤル顧客」から「セグ2 消極 ロイヤル顧客」を経由し、セグ4の低頻度に移行する、またはセグ6へと離反するルート。長期的に売上や高い利益を支える積極ロイヤル層の離反は、ビジネスのインパクトが短期的にも長期のLTVにも最も大きい
購入意向を保ったまま頻度が減る、セグ1からセグ3への移行、そのまま離反するセグ3からセグ5への移行という動態もありますが、ここではFルートと捉えていません。
また、セグ9と、主に失敗ルートで着地するセグ8、セグ6には「(競合)(カテゴリー外)」と記しました。これらのセグメントの顧客は、自社プロダクトの対象顧客でありながら、競合商品やカテゴリー外の代替品を使っている状態です。
次項では、復帰ルートを解説します。
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