
新規獲得コストと既存維持コストの差
では次に、1:5の法則を解説します。既出のとおり、「新しい顧客を一人獲得するのにかかる費用は、今いる顧客を一人維持するのにかかる費用の5倍もかかる」という経験則です。
これは、長年にわたる多くのマーケティング研究や実務経験則の中で広く認識されるようになってきた経験則(Rule of thumb)です。この考えの背景にあるのは、新規顧客を獲得するためには、広告宣伝費、販促キャンペーン費用、営業活動費用など、非常に多くのコストがかかることです。
一方、既存顧客を維持するためには、メールやメッセンジャーやアプリで定期的な連絡をしつつ、ポイント制度を提供したり、アフターサービスを充実させたりするなどのコストがかかりますが、新規顧客獲得に比べて金銭的費用はずっと少なくて済みます(図2-13)。

具体的な費用で考える、1:5の法則
継続購入型ビジネスにおける、具体的なケースを挙げておきます。
ネット通販サイトの場合:
この場合、新規顧客獲得費用は既存顧客維持費用の5倍(5,000円 ÷ 1,000円 = 5倍)となり、1:5の法則が当てはまる 美容院の場合:
この場合、既存顧客維持は人件費程度のコストに留まり、かかる費用は新規獲得より大幅に少なくなる |
このように、業種やビジネスモデルによって具体的な費用や比率は異なりますが、一般的に新規顧客獲得には既存顧客維持よりもはるかに多くのコストがかかる傾向があります。
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