2-4-34:N1インタビューは「4W1H」で深掘りする

顧客起点マーケティング N1分析
N1インタビューは4W1Hを用いて顧客の認知・購入・使用時の行動や心理を深掘りし、潜在的な動機や感情を把握する手法です。
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どこで知った? 何が気になった? 誰から聞いた?

「N1インタビュー」では、お客様の「認知」「購入」「使用」に関わる行動や思考、感情について詳しく聞いていきます。

お客様(WHO)がそのプロダクトを「はじめて認知したとき」「はじめて購入・使用したとき」「リピートしたとき」「購入・使用をやめたとき」「誰かに購入・使用を推奨したとき」などの行動変化ごとに、商品への態度が変わったきっかけ、当時の状況などを、「いつ(When)」「どこで(Where)」「何を/どんなことを(What)」「どのように(How)」「誰が(Who)」の4W1Hをもとに聞いていきます。

  • When → 「この商品(サービス)を知ったのはいつですか?」

  • Where → 「どこで知りましたか?」

  • What → 「何が気になったのですか?」「どこが目につきましたか?」

  • How → 「どんなふうに知りましたか?」「はじめて知ったとき、どう思いましたか?」

  • Who → 「誰から聞きましたか?」「どなたと一緒のときに知りましたか?」

お客様がはじめて商品を認知したときの場所や場面、季節や時間帯、認知したきっかけなどを聞いていきます。「夕食のときに妻から聞いた」「同僚との飲み会の席で聞いた」というように、認知の経路に他人が介在することが多いため、「誰と・誰が」を組み合わせて聞くことも多いです。

自分自身が商品に気づいたのか、誰かほかの人が気づいたのか。出会いは偶然か、必然か。前から欲しいと思っていたのか、そもそもニーズは顕在化していたのかなど、最初に商品を認知したときのことをさまざまな角度から細かく聞いていきます。

また、「その商品の何が気になったのか」「何が目についたか」「はじめて使ったときにどう思ったか」「どこがいいと思ったか」なども深掘りしていきます。

前出の企業事例でお答えくださった、「N organic」を手掛けるシロクの向山さんも、顧客が化粧品を買いたくなった瞬間について「いつ、どこで、誰が、何を、どんなふうに」の4W1Hを聞くほか、具体的にどんなワードが印象に残っているかまで非常に細かく聞いているとおっしゃっています。ここまで突き詰めるからこそ、新しいWHOとWHATの組み合わせを見つけていくことが可能になります。

言語化できる心理から、潜在的な心理を洞察していく

通常、思考整理のフレームワークでは、ここに「Why=なぜ」を加える5W1Hが一般的ですが、N1インタビューでは、「なぜ」と聞いても明確な答えは出てこないと思っていたほうがいいでしょう。答えがあっても、それは事実でない可能性が高いからです。

「いつ、どこで、誰が、何を、どのように」の4W1Hが表しているのは実際の行動である一方、「なぜ」が表すのは人間の心理であり、この4W1Hの裏側にあるものです。

人間の心理には2種類あり、1つは「お腹が空いた」とか「5分で移動しなければいけないので焦っている」などと言語化できる明確な心理です。

もう1つは、自分では明確に意識できない心理です。

じつは、人間が行動する理由の8割以上(9割以上と言う人もいます)が無意識に左右されていると言われています。そして言語化されません。

それは、行動する理由は存在するものの、自分で言語化できていない状態です。本当の理由があるにもかかわらず、自分自身で認識できていないため、その理由を答えることができないのです。

「N1インタビュー」で行うのは、その人の4W1Hを詳細に聞いて、そこから、その人の言語化されない心理である「Why=なぜ」を探り洞察することです。インタビューする側として、4W1Hを詳しく理解する前に、「なぜ(Why)」を探すことから入ると、自分の考えられる常識の範囲や過去の延長線上で事実ではない結論を導いてしまいます。

「Why」とは、結局のところ心理的要因に基づくものであり、どう感じているか、何が好きか、何が嫌いか、何を怖いと思うか、何を良いと思うかといった心の動きです。その心の動きをつくり出す要因は必ずどこかにあって、おそらくその後も変わることはありません。そして、それに関連する便益や独自性が、ロイヤリティを支える重要な要素となっています。

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《西口一希》

N1分析