2-4-27:N1インタビューは、まず「ロイヤル顧客」に行う

顧客起点マーケティング N1分析
ロイヤル顧客の体験や評価を掘り下げ、どこに便益や独自性を見出しているのかというWHOとWHATを探ります。
2-4-27:N1インタビューは、まず「ロイヤル顧客」に行う
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インタビューは「お客様なら誰でもいい」わけではない

今、多くの企業で「営業効率が悪い」という話をよく耳にしますが、その議論は営業担当者の能力やパフォーマンスに終始する傾向にあります。

しかし、ビジネスで最優先に考慮されるべきは「誰に(WHO)、何を(WHAT)提案し、どんな価値をつくるか」です。

そもそも誰に対して何を訴求したらいいかが見えない状態で、いくら営業の人数を増やしても無駄打ちが増え、営業担当者が疲弊するだけです。

「顧客は誰か」からビジネスは、はじまります。そして、どのお客様に、どういう提案をしたら価値を見出してもらえるのかという答えを持っているのは、やはりお客様なのです。

たとえば、パナソニックコネクトは、常にハードな環境でパソコンを使っているお客様から、具体的な使用場面と目的を丁寧に聞き出し、コミュニケーションの訴求やプロダクトの改善に活かしています。

シロクも、よく使ってくださっているお客様の「香りがいい」という言葉から、化粧水のクリエイティブの訴求を変更しました。

しかし、「お客様の声を聞く」というときにやりがちなのが、とりあえずいろいろなお客様に「買ってくださった理由」を聞くことです。

やみくもにお客様にインタビューをすると、一度しか購入していない8割の人に聞いてしまうこともあります。一度は商品を購入したけれど、その後は買わなくなった人に「なぜ買ってくださったのか?」をたずねても、その便益は結果的に満たされていなかったということですから、次につながりにくいです。

まず聞くべきお客様は、2回目の再評価を乗り越えて継続購入をしてくれている少数のロイヤル顧客です。とくに、単価や頻度がアップしている「積極ロイヤル顧客」です(以下図「9segs」右上のseg.1)。

継続が長期間で契約更新のチャーン(解約)がない、あるいは頻度が非常に高いなど継続的に買ってくださっている方々を調べて、聞ける方から順番に20人くらい聞いていきます。

「ロイヤル顧客」から話を聞いていく

ロイヤルの顧客は、必ず何らかの理由があって、プロダクトを継続的に購入・利用してくださっています。

そういう方に、「そもそも最初の購入(利用)のきっかけや理由は何だったのか?」「なぜ買い続けているのか?」「ほかの商品より優れていると思う点はどこか?」「今はどんな使い方をしているのか?」など、多角的な視点からインタビューしていきます。

何度も購入する、繰り返し使っている、ずっと契約している顧客が「なぜそうするのか?」を、はじめての出会いから現在までを徹底的にひも解き、どこに便益や独自性を見出しているのかというWHOとWHATを探る。これが「N1インタビュー」の目的です。

WHOとWHATの1つの組み合わせが見えたら、同じように感じている顧客や同じような悩みを持っている顧客はどこにいるのか、どうすればリーチできるかを考えて、その顧客に伝えたい便益と独自性を伝える内容やリーチの方法を考えます。

デジタルマーケティングなのか、新聞広告なのか、テレビCMなのか、あるいはSNSなのか、リーチするための手段や方法はさまざまですが、そうした施策でWHOとWHATを実際につなげていくのがHOWになります。

それ以降に、商品を買わなくなった顧客にも話を聞けば、よく買ってくれているロイヤル顧客と離反顧客の違いがわかります。その差異から、「離反顧客を戻すためには何をすべきか」、さらに「ロイヤル顧客や一般顧客を離反させないためにはどうしたらいいか」という打ち手が見えてくるはずです。

また、ロイヤル顧客と、プロダクトを知っているのに購入経験のない未購入顧客の違いは何かを知れば、新規顧客拡大へのマーケティング施策が見えてきます。

参考までに、N1インタビューの対象者の優先順位をまとめると、次の「N1インタビューの対象者の優先順位」の図のようになります。

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《西口一希》

N1分析