P&Gの成功原則は、顧客中心の思想、明確な戦略、組織と人材の育成にあり、AIやSDGsなどの変革を取り入れつつ進化し続けています。16年間にわたりマーケターとして、そして経営者として鍛えられたという西口一希が解説します。

はじめに:私のキャリアの原点、P&Gへの敬意と感謝を込めて
私が社会人として最初のキャリアをスタートさせ、16年間にわたりマーケターとして、そして経営者としての原理原則を叩き込まれた場所、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)。そこは、私にとって最高の学び舎でした。私は色んな経験をさせて頂きましたが、失敗経験が多く苦しかった記憶が多いのですが、厳しいながらも魅力あふれる上司や先輩、世界中から集まった優秀な同僚たちと切磋琢磨した日々は、今でも私の財産です。
P&Gを退社後、私はロート製薬、ロクシタン、そしてスマートニュースといった、それぞれ全く異なる文化と事業フェーズを持つ企業で、マーケティングや経営そのものに深く関わる機会をいただきました。その後独立しStrategy Partnersを創業しコンサルティングや投資活動を行うようになりました。さらに自身で開発した消費者理解の調査手法「9segs(ナインセグズ)」の分析サービスを提供する会社M-Forceを共同創業し、日本と米国でサービスとしての特許取得し、順調に成長したのち、2024年にマクロミル社に売却、現在マクロミルグループの一社として活躍しています。その中で、様々な企業様からお声がけを頂き、2026年2月の時点で累計490社を超える様々な業界業種、国籍の経営者や経営層の方々から事業の相談に乗らせていただくという、望外の経験を積むことができました。
この社外での多様な経験を通じて、常に自問自答してきたことがあります。それは、「P&Gで学んだマーケティングの原理は、この業界でも、この会社でも、通用するのだろうか?」ということです。