1-3-11:コミュニティブランディング 、ライフスタイルブランディング、ほか

コミュニティブランディング、ライフスタイルブランディング、リブランディングといった手法を解説します。Airbnbやルルレモンの事例も掲載しました。
1-3-11:コミュニティブランディング 、ライフスタイルブランディング、ほか

2.手法 62の優先語彙:21~23

「ブランド・ブランディングに関する158語彙:8分類と62の優先語彙」で紹介した8分類に沿って、62の優先語彙を解説しています。ここでは「分類2.ブランド手法に関連するもの」より、コミュニティブランディング、ライフスタイルブランディング、リブランディングを解説します。

コミュニティブランディング(Community Branding)

特定のコミュニティ(地域、グループ、オンラインコミュニティなど)に対してブランディングを行い、そのコミュニティの価値や文化に根ざしたブランドをつくる手法です。

  • 事例1:Airbnbは、ホストとゲストのコミュニティを構築し、旅行者にとって特別な宿泊体験を提供するためのコミュニティブランディングを展開しています。

  • 事例2:よなよなエールなどで知られるヤッホーブルーイングは、顧客との交流を重視するなど独自のコミュニティブランディングを展開して、ファンを獲得しています。

  • 事例3:レゴは、ファンコミュニティを活用して、ユーザーがアイデアを共有して製品化するプロセスをつくり上げ、エンゲージメントを高めています。

ライフスタイルブランディング (Lifestyle Branding)

特定のライフスタイルに合わせたブランディング手法。顧客の日常や価値観に合わせて、製品やサービスを提供します。

  • 事例1:高機能ウェアなどを扱うルルレモンは、アスレジャーとフィットネスに特化したライフスタイルブランディングを行い、ファンを獲得しています。

  • 事例2:パタゴニアは、アウトドアを愛するライフスタイルをサポートするブランディングで成功しています。

  • 事例3:Red Bullは、冒険心やスポーツ精神に訴えるライフスタイルブランディングを展開しています。

リブランディング (Rebranding)

既存のブランドイメージや戦略を刷新、あるいは事業の見直しなどを通して、ブランド価値を再構築すること。新しいターゲット市場へのアプローチやブランドイメージの改善を目指します。

  • 事例1:スナック菓子を主に展開していたカルビーは、健康意識の高まりを受けてフルグラなどの健康志向商品に注力し、中高年層や健康志向の顧客を新たに獲得しました。

  • 事例2:花王のエッセンシャルは、競争激化に伴いターゲットを「忙しい女性」に絞り、速乾性や絡まり防止といった機能を強調してリブランディングを図り、売上を伸ばしました。

  • 事例3:アパレルブランドのBurberryは、デジタル化と若年層へのアプローチを通して、伝統的な英国ブランドから現代的なラグジュアリーブランドへのリブランディングに成功しました。

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《西口一希》

ブランディングの3つの目的+158語彙:8分類と62の優先語彙