

2.手法 62の優先語彙:17~20
「ブランド・ブランディングに関する158語彙:8分類と62の優先語彙」で紹介した8分類に沿って、62の優先語彙を解説しています。ここでは「分類2.ブランド手法に関連するもの」より、ブランドアドバタイジング、エモーショナルブランディング、エンプロイーブランディング、コブランディングを解説します。
ブランドアドバタイジング(Brand Advertising)
ブランド自体を強調し、長期的なブランドイメージを構築するための広告活動。製品の即時的な販売促進よりも、ブランド価値の向上を目指します。
事例1:Appleの「Think Different」キャンペーンは、Appleのブランド精神を訴えるブランドアドバタイジングの一例です。
事例2:ナイキの「Just Do It」キャンペーンは、スポーツ精神とブランドイメージを強調する広告活動です。
事例3:三菱電機はグローバルスローガン「Changes for the Better」を軸に、環境技術やエネルギー効率化への取り組みを紹介。未来への貢献を示す映像や広告を展開しました。
エモーショナルブランディング (Emotional Branding)
顧客の感情に訴えかけ、感情的なつながりを築くことで、ブランドに対する強い忠誠心を育てるマーケティング手法です。
事例1:Appleは、デザインや使いやすさ、ライフスタイルへの貢献を通じて顧客の感情に訴え、ブランドへの熱狂的な忠誠を生み出しています。
事例2:ユニリーバのDoveは、エモーショナルブランディングの一環として「Real Beauty」キャンペーンを展開し、女性の自己肯定感や自然な美しさを強調することで、顧客との感情的な結びつきを形成しました。
事例3:スターバックスは、コーヒーを提供するだけでなく、居心地の良い空間とコミュニティ感を提供することで、顧客に感情的な価値を感じてもらえるよう促しています。
エンプロイーブランディング (Employee Branding)
従業員が自社のブランド価値やビジョンに共感し、それを体現することで、企業全体のブランドイメージを強化する手法です。
事例1:靴のネット通販企業のZapposは、従業員が自由な雰囲気で働くことを奨励しています。その満足度の高い職場文化が顧客サービスの質向上に貢献し、エンプロイーブランディングを成功させています。
事例2:Googleは、イノベーションと創造性を推奨する企業文化を従業員に提供し、それを外部に発信することで、エンプロイーブランディングを確立しています。
事例3:パタゴニアは、従業員が環境問題に積極的に取り組む姿勢を示すことで、ブランドの環境保護への取り組みを強化しています。
コブランディング(Co-Branding)
異なるブランド同士が協力して共同商品やサービスを提供する手法。両ブランドの強みを組み合わせ、相互に利益を得ることを目的とします。
事例1:ナイキとAppleが共同で開発した「Nike+」は、ナイキのフィットネスとAppleのテクノロジーを組み合わせた成功事例です。
事例2:スターバックスとSpotifyは、提携によりスターバックス店内で流れる音楽をSpotifyで共有するなど、音楽体験とコーヒー体験を融合させたコブランディングを実施しています。
事例3:レゴと映画「スター・ウォーズ」は、スター・ウォーズのキャラクターやシーンを再現したレゴセットを販売し、映画ファンとレゴ愛好者の両方に訴求しています。
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