D2Cの失敗に学ぶ「売れるEC」の極意 やってはいけない4つのこと
リピートの鬼 老舗通販の「売る力」大解剖 第1回/全7回 ー SNSやEC構築サービスの普及で、「D2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)」と呼ばれる、小売店を介さない、ネット完結型のブランドビジネス市場が米国を中心に急拡大した。しかし、大きな成功例は少ないのが実情だ。一方で、底堅いのがやずや、サントリーウエルネスといった老舗通販。各社に共通するのは徹底して離反を防ぎ、リピート率を高めるCRM(顧客関係管理)の仕組みだ。老舗通販に顧客を離さず「売る力」を学ぶ。
この記事は、日経クロストレンドの2024年2月の有料会員の記事ランキング1位の記事です。
D2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)というデジタルを活用したビジネスが米国を中心に拡大し、日本でも多くのインフルエンサーやベンチャー企業が参入してきました。しかし、実際には、多くが赤字経営に陥っているようです。
その理由は、継続性の弱さであり、顧客を一度獲得しても、その後の継続購入が少なく、利益が出ないまま運営が続いてしまうことです。
利益がでない新興D2C企業の多くは、初回購入時に割引を提供しても継続購入に繋がっていない。一方で、継続的に事業を営んでいる老舗通販企業はLTVを重視し、顧客との長期的な関係を築くことに注力しているとのことです。この差異は、LTV(顧客生涯価値)を高めることと、CRM(顧客関係管理)への注力から生まれているとの指摘です。
この問題は、私も様々な企業のご相談になる中で日常的に目にしますし、LTVとCRMへの注力に差があることにも同感です。また、これはD2Cに限った話ではないのです。
この記事に関連して、私が目にする問題は、販売している商品アイテムの継続性の違いを考慮せずに、商品アイテム数を拡大し、本来、継続的に注力すべき商品アイテムへの注力が疎かになり全体としてのLTVが下がり、利益性も毀損する事実です。
例えば、10の商品アイテムを展開している場合、10の商品アイテムの継続購買率は異なり、その結果としてのLTVは全く異なります。すなわち、新規購入して長く継続的に購入していただけるアイテムもあれば、離反率が高いアイテムもあるということです。
このようなアイテム別の継続率の特性を把握せず、次々と新アイテムを投入して、結果として継続率の低い、すなわちLTVの低いアイテムへ注力することになっているのです。
その原因は、既存アイテムよりも、新アイテムの新発売は、短期的な売上を作りやすいからです。売上の月次目標、四半期目標、年次目標は、新アイテムを多く発売すれば達成しやすいのです。
それらの新アイテムの継続率が、既存アイテムより低ければ、中長期で、それらの新アイテムの売上は減り、当然利益もでません。そして、それらのLTVは、中長期を経て初めてわかるのです。
D2Cに限らず、多くの事業で、この問題は発生していますので、是非、自社ビジネスのアイテム別継続率を見直してはいかがでしょうか?
素晴らしい記事をお読みいただければと思います。
D2Cの失敗に学ぶ「売れるEC」の極意 やってはいけない4つのこと
リピートの鬼 老舗通販の「売る力」大解剖 第1回/全7回 ー SNSやEC構築サービスの普及で、「D2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)」と呼ばれる、小売店を介さない、ネット完結型のブランドビジネス市場が米国を中心に急拡大した。しかし、大きな成功例は少ないのが実情だ。一方で、底堅いのがやずや、サントリーウエルネスといった老舗通販。各社に共通するのは徹底して離反を防ぎ、リピート率を高めるCRM(顧客関係管理)の仕組みだ。老舗通販に顧客を離さず「売る力」を学ぶ。
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