5-2-2:スティーブ・ジョブズ 不在期の11年:1985-1996

世界一のブランド解説 Appleの歴史
Appleの歴史をひもとく連載の第2回。スティーブ・ジョブズが去った後のAppleの歴史にフォーカスします。プロダクトのバリエーションは増え、売上も増加しましたが、収益性や市場シェアは伸び悩み、経営者も次々と代わっていった時代です。
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創業からジョブズ退社まではこちら

編集部より:Wisdom-Betaでは書籍『The History of Jobs & Apple 1976~20XX スティーブ・ジョブズとアップル 奇跡の軌跡(MAC LIFE 特別編集)』(元MAC LIFE編集長 株式会社クリエイシオン代表取締役 高木利弘氏著/株式会社晋遊舎)の一部記事と図版、画像の利用許諾をいただき、参照・活用させていただいています。改めて、厚く感謝申し上げます。

1985年にスティーブ・ジョブズはAppleを退社し、すぐに新しい会社「NeXT」を設立しました。ジョブズが去った後、Appleはジョン・スカリーがCEOとして会社を率いることになり、企業文化や製品開発の方針に大きな変化が生じました。

1985年のジョブズ退社後は、Macintoshのラインナップを拡充し、様々なモデルを投入しましたが、一定の成長を遂げました。1986年に、Apple IIシリーズの後継としてApple IIGSを発売しましたが、これはMacintoshシリーズとの競合を避けるために性能が抑えられており、成功には至りませんでした。しかし、1987年には、特にMacintoshの新しいモデルである「Macintosh SE」や「Macintosh II」が一定の成功を収め業績を改善しました。この時期、デスクトップパブリッシング市場での成功を背景に、企業としての成長を続けました。

しかし、徐々にパーソナルコンピュータ市場における競争が激化し、特にIntelプロセッサを搭載したいわゆるIBM PC互換機が市場でのシェアを拡大する中、ジョン・スカリーのリーダーシップの下、Appleは新しい製品を続々と投入しましたが、高価格帯の製品に依存する戦略のためにシェアを失いました。ジョン・スカリーは業績不振の責任を取る形でAppleを去り、新しいCEOにはマイケル・スピンドラーが就任しました。

1993年にはスカリーの退任後まもなく、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)「Newton」を発表しましたが、市場での成功には至らず、逆に同社の経営にとって負担となりました。スピンドラーの下で、価格競争力を高めるためにコスト削減を図り、製品のラインナップを縮小しましたが、大きな効果は得られませんでした。

1994年には、長らく競争関係にあったIBMやMotorolaと協力して「Power Macintosh」を発表し、Apple初のPowerPCプロセッサを搭載したコンピュータを市場に投入しました。しかし、競争力の向上にはつながらず、業績は引き続き低迷しました。

1996年には、マイケル・スピンドラーの後任として、ギル・アメリオがCEOに就任し、経営再建に取り組み、コスト削減や経営の効率化を図る一方で、新しい戦略を模索していました。その一環として次世代OSを作るための基盤技術を必要としていたため、1996年末にスティーブ・ジョブズが設立したNeXTを買収し、ジョブズをAppleに呼び戻すことを決定しました。

売上推移

  • 1985年: 売上は19億ドルでしたが成長が鈍化し始めました。

  • 1986年-1990年: 売上は緩やかに増加し、1990年には53億ドルに達しました。しかし、製品ラインの多様化や競争の激化により、収益性が低下し始めました。

  • 1991年-1996年: 売上は1991年の66億ドルから1996年の98億ドルへと増加しましたが、市場シェアは低下していました。

年表

1985年

  • 9月16日:ジョブズが退社し、NeXTを設立

  • 9月30日:マイクロソフトがMacintosh向けにExcelを発売

1986年

  • 1月16日:Macintosh Plusを年次株主総会で発表

  • 2月3日:ジョブズが個人としてルーカスフィルムのCG部門を買収し、Pixarと名付ける

  • 9月15日:Apple ⅡGSを発表

1987年

  • 3月2日:Macintosh SEとMacintosh Ⅱを発表

By Alexander Schaelss - Own work by the original uploader, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=449939
  • 8月14日:HyperCardをMACWORLD Expo/Bostonで発表

1988年

  • 9月19日:Macintosh Ⅱxを発表

  • 10月12日:NeXTがNeXTcubeを発売

1989年

  • 1月19日:MacintoshSE/30 を発表

  • 3月7日:Macintosh Ⅱcxを発表

  • 9月20日:Macintosh ⅡciとMacintosh Portableを発表

1990年

  • 3月:ジャン=ルイ・ガセーが退社し、Beを設立

  • 3月19日:Macintosh Ⅱfxを発表

  • 10月15日:Macintosh ClassicとMacintosh Ⅱsi、Macintosh LCを発表

htomari - Apple Macintosh Classic, CC 表示-継承 2.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=77017403による
  • 12月:ティム・バーナーズ=リー、NeXTcube上でWWWを開発

1991年

  • 10月21日:Macintosh Classic Ⅱ、Macintosh Quadra700/900を発表。初のノート型PowerBook 100/140/170を発表

1992年

  • 5月18日:Macintosh Quadra 950を発表

  • 9月14日:Performa 200/400/600/600CDを発表

  • 10月19日:PowerBook Duo 210、230、270c、DuoDockを発売

By Bluedisk (talk) - self-made, CC BY-SA 3.0, https://en.wikipedia.org/w/index.php?curid=17023883

1993年

  • 6月18日:スカリーがCEOを辞任し、マイケル・スピンドラーが就任

  • 8月4日:Newton MessagePadを発売

Nzeemin - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=20417334による

1994年

  • 12月1日:ゲーム機としてPippin atmark(ピピンアットマーク)を発売

1995年

  • 3月27日:Radiusが初のMac互換機 The Radius System 100 を発売

  • 6月19日:Power Macintosh 9500 を発売

By Thomas Kaiser - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=7093035
  • 8月24日:マイクロソフトがWindows 95を発売

1996年

  • 1月23日:スピンドラーが辞任し、ギル・アメリオがCEOに就任

  • 1992年に入社していたジョナサン・アイブがインダストリアルデザイン担当責任者に就任

編集部より:Wisdom-Betaでは書籍『The History of Jobs & Apple 1976~20XX スティーブ・ジョブズとアップル 奇跡の軌跡(MAC LIFE 特別編集)』(元MAC LIFE編集長 株式会社クリエイシオン代表取締役 高木利弘氏著/株式会社晋遊舎)の一部記事と図版、画像の利用許諾をいただき、参照・活用させていただいています。改めて、厚く感謝申し上げます。

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《西口一希》

Appleの歴史