現在進行形の事業創造を目撃する──BMSGの‪0→1‬から‪10→∞‬、そして次の‪0→1‬へ(Greeting & Gathering '26を起点に)‬‬

BMSGが3年前に描いた構想が現実化する、まさに現在進行形の事業創造について、「0→1から10→∞、そして次の0→1へ」という3つの事業ステージに分けて変遷を解説。これら各ステージにおける「最大不確実性」の観点からそのプロセスを読み解きます。
現在進行形の事業創造を目撃する──BMSGの‪0→1‬から‪10→∞‬、そして次の‪0→1‬へ(Greeting & Gathering '26を起点に)‬‬
筆者が撮影した画像を生成AIで加工

3年前の構想が、目の前で現実になっていた

数年前にご縁があり、SKY-HI(日髙光啓)さんから、まだ多くが構想段階だったBMSGの未来像を直接うかがう機会を得ました。その時に語られた「才能を殺さない仕組みを、日本から世界市場へ」という青写真は、当時はまだ熱量の塊のような言葉でした。それから3年、ビジネスカンファレンス「Greeting & Gathering '26」(以下G&G)の会場で、私はその構想が一つずつ現実になっている様を目の当たりにしました。G&Gは2023年の初開催以来、今年で4回目を迎えるBMSGの年次カンファレンスで、代表取締役CEO・SKY-HIさんによる中長期戦略のプレゼンテーションと、所属アーティストのショーケースという二部構成です。当日の進行は、CEOプレゼンテーションに続き、BMSG TRAINEE(育成生)、ふみの、そして2026年1月にデビューしたばかりのSTARGLOWのショーケースという流れでした。

本解説の趣旨は、この「現在進行形」のブランド創造を記録することにあります。多くのケーススタディは、成功が確定したあとに振り返って語られます。しかしBMSGは、新しいブランドの誕生から世界市場での成功までの途上を、いままさに走っている事業です。新たな‪0→1と‪1→10を次々に起こし、それを越えようとする過程を、リアルタイムで観察できる稀有な対象です。だからこそ、これから事業を起こす若い起業家にこそ伝えたい。本解説は、その思いを込めて、BMSGの歩みを事業ステージ別の経営OS(オペレーティング・システム=意思決定の共通基盤)として再編集したものです。

はじめに──3つの事業ステージの「最大不確実性」で読む

株式会社BMSGは、ラッパー/プロデューサーのSKY-HIさん(1986年12月12日生まれ、千葉県出身。AAAのメンバーとしても活動)が2020年9月に設立した音楽事務所/レーベルです。社名は「Be MySelf Group」(自分のままでいられる場所)に由来し、Brave/Massive/Survive/Grooveの頭文字でもあります。スローガンは「才能を殺さないために。」です。


《西口一希》

事業ステージ別経営とマーケティングのOS